しをはらむこえ
昨日はわたしの神さまこと、宇都宮先生が手がけた七円体の新譜「しをはらむこえ」特別視聴会。
「自由マルチ方式」という宇都宮さん独自の録音方法で録音された、詩を孕む声。
七円体はンチチビルあっての七円体で、ビルそのものが作品ひとつになっているから
ビル二階の音、七円体のいる三階のコンクリート部屋の音(演奏者A・Bに聴こえる音として計4ch)、屋上の音をバラバラに録音されていて、全部で8chの作品。
全ての音を(普通のコンポ=2chで済むように)モノラルでCDにひとまとめにしてしまう事は考えられていなくて、
脳がスキマを埋めて8ch分を勝手にひとつにするんだって だからスピーカーに対する聴き手のベストな位置は関係なくて、どこで聴いても特等席になるんだって これ合ってるかな?とりあえずすごいです
自由マルチ方式は聴き手が聴き方を自由に解釈できるから、昨日はそのヒントを提示するための会。いろんな聴き方ができるからおもしろい。
ンチチビルの屋上から七円体を聴きたいと思えばそれだけを聴くこともできるし、スピーカーをビルのフロアになぞらえて積み上げて聴くこともできるし、スピーカーを4本ずつに分けてせーの!で再生して(言葉でうまく説明できないから写真みて)、ちょっとずらしたりしてもいい。やばい。
ちっさいスピーカーはダイソーのやつで、RLセットで300円!×4で8ch。インターフェースも買ってこれやりたい。
音自体も本当にすごい。ンチチビルそのものすぎて、最初ちょっと泣きそうになった。びっくりした…。二階の古物噪音とかあ、あれがぐるぐる回ってる音やなとかわかる
あと声もはっきり聞こえる!ライブだとあれなんか天井の隅の方から女の人の声する…とか怖いことになるんだけど、それがそのまま再現されてて、もっと怖い
屋上の音も、あっこれは南海電車で、こっちはJR、とか、構内放送のアナウンス音とか、西成のおっさんのチャリ漕ぐ音とか、あのビルで聞こえる音が全部あの録音に入ってる。
もう夏場ンチチビルに行けないのが超つらくて、七円体ロスを毎年どうやって乗り越えようかって思うけどこれがあればもう、だいぶまし うれしい〜〜予約した
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すごい体験だった。七円体のライブは死ぬほど観てるけど、また違う体験で
当たり前やけど二階の「古物噪音」とか屋上の音が一緒に聴こえる事はないから、ライブで実際に体験する事が1番とされてきた七円体にとって、すごく新しい聴き方ができる媒体になってた。本当にすごい。本当にすごい。
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いま音楽の聴き方って腐るほどあって、その聴き方を探る議論もされ尽くされていて実際腐りかけてるのかもしれないけど、でもこんなに自由で新しくて、でも聴き手にあるデータそのまま投げつけるだけっていうシンプルさ、ぐっときました、、。
しかもこんなに音源として意味のあるもの、他にないんじゃないかって思いました。今このタイミングで音源としての音楽に意味を持たせるってすごくかっこいい。録音って芸術だなって思います。
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昨日はずっと行きたかった外にもやっと行けて、会いたかった大好きな人たちにもたくさん会えて、うれしかった。楽しかったなあ〜
おとぼけビ〜バ〜
前から知っていたけど「いかにもギャルバン」「メンヘラぽい」という理由でずっと聴いてこなかった。ごめんなさい。でもあまりにも評判がよかったので聴いてみたらもう新しいアルバムがすばらしく、かっこよく、メンタルヘルスは全然いい方だった。全然病んでないしむしろ強い。
そもそも曲がかっこいい。やっぱり速くてうるさい曲が好き。でも速くてうるさいだけでごまかすパンクはあんまし好きじゃない。リフ!!!!!!!曲の構成も、なんて描写したら伝わるかわからへんけどなんか複雑で変やし読めへんし、あなたわたし抱いたあとよめのめし、とかワードセンスが神やし、歌えるし歌詞覚える。ライブが楽しい。
そしてギャルバンやからって全然媚びてないし(私ら堂々と媚びていきますけど何か?みたいなノリが逆に全然媚びてない)生ぬるくないし、別に男(相手)が悪くなかったとしても知らんがなこのタコ!!!って容赦なく一方的に文句言いまくるし、それを堂々と叫べる女性はとてもかっこいい。突っ走っている!!ふりきっている!!!大好き!!!!おとビ聴いて女は最高だと思った。
それで先週やっとライブに行けて、周りおっさんだらけの中大暴れしてほんと楽しかった。パンクのバンドってライブはノリと勢いで誤魔化す癖あるイメージある(偏見)けど全然そんなことないし広田さんのベースはまじですごい。バンドやりたいよう〜
レコ発なので新曲もやりまくってて(?)、タイトルが「穴兄弟と鍋パーティー」とか「あなたのポストに焼き鳥を入れたのはわたしです」(多分)とかいちいち最低すぎる。焼き鳥の曲は英語で「ごめん、ある日あなたのポストに焼き鳥入れた奴、わたしやねん デストロイ」て言うだけの曲だった。
て言うかなんでおとビのファンおっさんが多いの?あの歌詞刺さってこないの?ドMなの?そしておじさんが多めやからか初っ端から暴れたはいいけど後半バテバテやし(最後の曲だけギリギリ振り絞る的な)大丈夫?て感じで笑った おじさんもっとがんばろうな、!ファイッ!
あっこさんはこんな鋭い歌詞書くしどんな怖い人らなんやろと思ってたけどすごい優しくてますます好きになってしまった。本当にかっこいい。女、つよい、、、。私もこれぐらい強めに生きていかないとこれからやってかれへんなと思ったのでおとビ目指して頑張ります 普通よりちょっと強めぐらいじゃないと生きてけないよもう男とか女とか関係ねえよ
いいなあ、わたしも叫びたいなあ、よめのめしオンザ三角コーナーーー!!!って叫ぶためだけにおとビのコピーバンドとかをやりたい。週6きつい、はリアルに思うから(夏休みバイト地獄)やりたい。二番煎じになるだけやからせんけど できひんけど セックス・しばづけ・ロックンロール♡
七円体/DMBQ、その後
4月21日、七円体/DMBQ@難波ベアーズの企画をしました。あれから1週間と2日が経った。元号が変わる前にこのことを書いておきたくてブログを始めた。今日は平成最後の日ですね。
そんな事よりお越し下さった皆様、出演者・関係者の皆様、重ね重ね御礼申し上げます。ありがとうございました。本当に素敵な夜になりました。
事の始まりは1年とちょっと前、七円体を観にンチチビルに行ったこと。
そのきっかけはもっと前に、Forever Recordsの東瀬戸さんと、録音技師の宇都宮さんに出会ったこと。多分12月の末だった。お二人に出会ってからいろんな事が目まぐるしく変わっていった。毎日目の前がくるくるして酔いそうになった。
宇都宮さんがAudacityのワークショップをンチチビルで開くので、と東瀬戸さんに誘われて行ってみただけだった。それよりももっと前から、東瀬戸さんめちゃくちゃ七円体のこと推してたな。こんな事になるとは全く思ってませんでした。
七円体のふたりと、会うたびに音の話ばかりしました。ふたりが持つ音に対するエネルギーは物凄くて、私もすごく影響を受けているし、これほど真正面からストイックに音と対峙してる人は他にいるんだろうか、と思う。音だけじゃなくてそれを取り巻く環境とか、人との関わり方、選び方。その姿勢はとてもかっこいいと思うし、ふたりの考え方が本当に好きです。悪い言い方をするとそれは極端な事が多いけど、そこまで突き詰めてストイックにやってきた結果だと思ってる。
ちょうど同じ頃に、DMBQが13年ぶりの新譜を出していました。本当びっくりした。クアトロツアー大阪編を観た。中学生の頃から好きなDMBQのライブを観れるという事自体、まず嬉しかった。パフォーマンスも、YouTubeとかで夢中になって観た昔の映像と何も変わってない。でも音はエクスペリメンタルな方向に向かって行ってて、今の私にとっては正直言って以前のDMBQより全然好きだった。でもやってる事の本質は変わってなくてますます好きだった。ライブは最高だった。音がでかかった。
で、何の因果か、偶然その日は七円体のふたりも観に来ていた。ぼんやりと、七円体とDMBQ対バンしたらいいのになーと思った。思っただけでした。
DMBQにドローン的要素が入るようになって、ドローンについて考える事が多くなった。ブーーーーって音が鳴ってるだけの音楽。増子さんは、「でかい音で、好きなコードが鳴ってればそれでいい」て言っていた。
音が出て、倍音が伴って、波が拡散されていくあの感じ、DMBQはロックサイドでそれをやっていて、でも音の成分はなんとなく七円体と似ている気がした。増子さんのインタビューでは、「律動するけどしない」という言葉がよく出ていた。もうこれは七円体や、対バンしてよ、とかって思ってたけど誰も企画してくれなかった。
で、去年の10月に増子さんと初めて会った。ずっと前から大好きなバンドの、私のヒーロー的存在の増子さんは、ずっとフリスク食べてた。いろんな話をしてくれて嬉しかった。
あ、これ今しかない!企画!と思って、数ヶ月後に先々にツーマン企画の話をしました。
17歳にしてはじめて企画をすることになって、しかも七円体とDMBQのツーマンで、ベアーズで、てかなりめちゃくちゃな企画やし手際も悪いと思うし何もわからない状態でゼロから始めるし、それでも増子さんやベアーズ黒瀬さんや七円体のお二人、関係している人みんながたくさん協力してくださって、いや関係してなかった人も色々お手伝いしてくれて関係するようになったり、本当私は恵まれてるなあと思います。チームでやってる感じで、何やっても安心できた。
DMBQ和田さんが、後日メールで「チームで一緒にやってる感あって心地よかった」って言ってくれたのが本当に嬉しかった。
企画をやる身として、やってよかったなー、と本気で思った。この過程あってこその4月21日でした。
当日、BGMは無しにした。黒瀬さんが「俺、BGM無音でええと思うねんなー」って言ってくれたから。七円体のことよくわかってくれてるなー嬉しーって思いました、私は七円体のメンバーでもなんでもないけど、本人たちもやっぱり「絶対(BGM)ない方がいい!」って言ってた。チーム!
続々とお客さんが入ってきて、にもかかわらず、開演17時が近づくと会場はしんとしていた。
七円体のふたり、山田さんと岡本さんが入ってきてフロア中央に置かれたシンバルのそばに座る。
お客さんはそのすぐ近くを囲んで視ている。(増子さん曰く、ライトニング・ボルトみたいな感じ。当日も増子さんライトニング・ボルトのTシャツ着てて笑いそうになった)
聞き覚えのあるリズムが反復される。岡本さんがそれを追う。次第にシンバルからは鳴るはずのない声が聴こえてくる。
お客さんはじっとそれを見つめたり、目を閉じて下を向いたり、とにかく微動だにせず立っていた。写真を撮ったりする音は聞こえなかった。
1番心配だったのは七円体の時のお客さんの反応だった。でもお客さんは本当にただそこで起きている現象を見つめるだけ、だった。嬉しかった。伝わっててほんとよかった。
七円体は周りの環境に左右されやすい音楽で、人がたくさんいる場所や広い場所はあんまり向いてないはずだったけど、この日の演奏は雨が降っているみたいに静かで、私はとても好きだった。本来の、ンチチビルでの演奏とは全く違ってはいたけど。
これツイッターでも書いたけど、七円体の生成する音は全く意図や目的を持たない。と思う。
なんにもないところから文明が生まれたように、あの音たちも生まれていて、音が生まれることに理由なんて無いんだと私は解釈しています。
七円体が終わって、DMBQの登場を待つ。BGMが無いせいか、無駄な緊張感に包まれていた。
DMBQが登場してちょっとした歓声が上がる。
ギターの音がした。音でかすぎる。
Thou, Winter Songの1音目でもう泣いてた。ずっと見たかった光景が目の前に全部あった。泣いててあんまり見えてなかったけど。
ライブについてはもう言うことがない。
かっこよかった。音がでかかった。
憧れの増子さんは、早々に血と唾液でギラギラしていた。
Are You Satisfied?から空中ドラムに移って、和田さんがドラムを叩こうとした瞬間ブツッと音を立てて、無になった。照明も音も全部が消えた。和田さんがスポットに激突して感電して、ブレーカーが落ちたらしい。でもドラムは電気要りませんので!と増子さんが言って、続行。謎に盛り上がる。もうこれ以上のことはなかった。ほんと奇跡みたいな夜だった。
2ステやります、と増子さんが言ってものすごい歓声が上がった。みんな好きやなー。
DMBQのメンバーが一旦退場してまた出てきた。なんかもう、ここから先あんまり覚えてない。
最後の曲です、最後何やると思いますか、って増子さん言ってAre You Satisfied?のリフが聞こえたのは覚えてる。でもそのあともよく覚えてない。うわー終わる、と思ってずっと泣いてた。
最後の増子さんのソロが素晴らしかったのは覚えてるけどこれも泣いててあんまり見えてなかった。誰か動画とか写真をください。
多分空中ドラムをコントみたいにもう一回やったと思う。宇都宮さんに録ってもらった音源を後日聴いて、あ、そうそう、となった。
全部終わってお客さんもいなくなって、いろんな人と喋って、やる事やって撤収して、家に帰った。
体調がすこぶる悪かった。その後二日間寝込んだ。私いい事があると必ず何か嫌なことが起きる。いつもそうだ。
たくさんの人から反響をいただきました。FMNの石橋さんに、「ずっと後々まで残るよね」って言ってもらえたのが本当に嬉しかった。やった意味があってよかったな。
次回に期待します、とか、また企画やってね、とか結構言われて、それもすごい嬉しいんですが、やっぱり次とかあんまり考えられないです。やりたい気持ちはあるけど、これが今1番面白い事だと思ったことをやった結果、本当にこれ以上のこと無いな、と思ったので。
でも何か新しいことは絶対やろうと決めてます。これからも1番面白いと思ってる事しかやらないスタンスは変えたくないな。
本当にまとまりのないことを長々と書いてしまいました。ここまで読んでくれた皆様ありがとうございます、て言うかすいません、、、、。
すごく意味のある夜になったし、いい経験させてもらえました。私よりラッキーな奴いないって自信を持って言える。
代償としてかなり体調崩したけど私は幸せです。
これを機にンチチビルに行ったり、なにか無茶してみようと思ってくれた人がもしいたら、これ以上の事はありません。
何度も言いますが本当にありがとうございました、関係してくれた全ての人へ。
千種葉月
Ugly Things
気持ちが抑えきれないで言葉が止まらなくてツイッターでは無理がある事があまりにも多いので、ブログを始めます。
読まれても読まれなくてもいいけど、出来事と気持ちを残しておくのは大事かなと思いました。
ブログの名前は"Ugly Things"にした。
直訳すると「醜いものたち」ですが、私は「貰い物」を英語で言いたかったんです。
いろんなものとか影響をいろんな人からもらって気持ちが生まれて、それを書いていこうかな、という意味を込めて。
期待はしてなかったけどGoogle翻訳に入れてみたらUgly Thingsになった。深読みしすぎやろ
目のうつる病気「もらいもの」のことを言ってるのか、貰い物は醜いんだぞ、自分で買え、と言いたいのかよくわかりませんが、確かに私の文章は醜いし見にくい(写真とかはあんまり載せるつもりがないです)、しかも私の聴く音楽は一般世間で言う「醜い」にふさわしい気がしたので、このまま行きます。
基本長い文章で嫌気がさすかもしれません。急にパッタリ投稿しなくなったりするかもしれないけど、とりあえずよろしくお願いします。